利尻山

★高齢者の仏教    「釈迦の仏教」を学ぶ 

釈迦を学ぶ

・このページ全文を聞いてみる

・アジアの仏教・欧米のキリスト教・中東のイスラム教を世界の三大宗教と言います。

信者数】(2023年/人口・80億人中)
・キリスト教 24億5400万人 (欧米・南米・フィリピンなど)
・イスラム教 20億0000万人 (中東・北アフリカ・インドネシアなど)
・仏   教  5億2000万人 (東アジア・東南アジア・スリランカなど)
・ヒンズー教 11億1360万人 (インド) (*ヒンズー教はインドの宗教で信者数から言えば3位です。)

・ヒンズー教は信者数が多いのですが、インド地域だけの民族宗教なので世界宗教とは呼びません。

三大宗教

・日本の主な宗教には、神道や仏教、キリスト教や諸教など多種多様の宗教が混在しています。

・日本で古くから信仰されてきた宗教は神道で、日本各地に神社が祀られています。
・仏教は,6世紀半ばに大陸から伝播され,その後さまざまな宗派が成立して全国に沢山のお寺があります。

・日本は、中国から「大乗仏教」(だいじょう)が伝わって来ましたので「大乗仏教」の国です。

・日本は、信仰の自由が認められている国ですが、国民の約60%以上は無心教者です。
・しかし、お正月はみんなで神社にお参りに行き、お葬式はお寺で行い結婚式は教会でおこなう人も多いです。

・日本は、昔からエリートのお坊さん達から仏教の教えを聞いて暮らしてきた国です。

・特に江戸時代には、お寺の「寺子屋」で庶民の子ども達が読み書きそろばんを習いました。
・子ども達は、悪いことをすれば「閻魔様」に地獄に連れて行かれるなどとそれなりに仏教を教わりました。

・しかし、今の子ども達は仏教についてはほとんど知りません。当然、学校でも教えていません。
・仏教とは、お寺やお葬式、お経やお墓のことと思っています。

・核家族化が進む前は、おじいさんやおばあさんから子ども達は、生きる上で必要な仏教的価値観を教えてもらうことが出来ましたが、今は誰からも教えてもらえず競争社会の中に放り出されています。

■・なぜ、「釈迦の仏教」を学ぶのか・・

・年をとり、老い先が見えだしてくると、人は心の平安を求めるようだ。私も同じである。

・知人が、先に旅立つときの悲しみは、若い時の知人との別れの悲しみとはまた違う。
・私にも逃れることのできない終わりが巡ってきているからだと思う。

・今から2500年も前にお釈迦様は、人は「生・老・病・死」の四苦から逃れることはできないと話された。
・逃れることのできないその「四苦」から、いかに「心の平安」を保つか、その方法も教えてくれた。

・私は修行僧ではないし、今の仏教界にも信頼も尊敬も置いていない。
・お釈迦様の声からも遠ざかっていた。
・しかし、年をとると、やはり仏の教えが知りたくなった。

・お釈迦様は、われら凡人に何を伝えようとしたのか。
・お釈迦様のように修業して「悟り」を得ることを求めたのか。そうではないと私は思う。

・お釈迦様の「悟り」は、あまりにも難解で難しく人々に伝えることをためらっていたようだが、梵天(ぼんてん)が現れてその教えを広めるよう説諭したといわれている。

■・それでは、人々に何を伝えようとしたのか・・

・お釈迦様が最初に「悟り」を話されたのは、苦行を共にした昔の5人の仲間に話された「初転法輪(しょてんぼうりん)です。

・初転法輪では「四諦説・縁起説・中道説・八正道説」を話され「人はどのような生き方をすべきか」を説諭したといわれている。
・しかし、後世仏教界ではその解釈にいろいろな雑念が加わり正確には伝わっていないようだ。

・お釈迦様の教えは、金儲けや争い方でもなく、奇跡を起こす方法でもなく、心の悩みを克服し、心の平安を保つ方法を教えてくれたようだ。

■・安定した精神の大切さをお釈迦様は教えてくれたのです。

・「心の平安とは」辞書では、心が落ち着いて穏やかなこと、と説明されています。

・例えば、赤ちゃんが母親のひざの上で平安な笑みをたたえて眠る姿です。
・心おだやかに母親を信頼してこそ安らかに眠ることができるのです。

・別の言い方をすれば、物事が自分の思い通りに運んでいるときなどは、心は満たされて穏やかで平安を感じます。

・しかし、日常の生活は混沌としており信頼する者も少なく、不安や多くの問題が発生して、一寸先は何が起きるかわからないのが社会です。

・問題が起きたときは、心は乱れて揺れ、心は不安に陥り、心の平安を失ってしまいます。
・この「心の平安」を失うと様々な悪象が現れて、さらに対応できなくなることも起こります。

「心の平安」こそ、健康で幸せな生活を築く土台であると考えられます。
・また、毎日が健康で幸せな生活を送るためには「健康な体」も大切です。

「心と体」は車輪の両輪で、幸せで平安な生涯を過ごすためにはこの両輪が健康的であることが必須です。

・健康な体は、十分な「睡眠と適度な運動とバランスのよい食事」で保たれます。
・健康な心は、「心の休息・心の高揚・心の栄養」が必要です。

・現代では、体に問題が起これば、それなりに解決する医学や知識が豊富ですが、心に問題が起これば、なかなか解決する方法が見当たりません。
・そのためか毎日のように悲しく悲劇的な事件がニュースに流れます。

・心のケアーは、昔は親から子へ、子から孫へと家族からのサポートがありました。
・しかし、今は核家族が進行してそれらのサポートは切断されています。

・また「心の逃げ場」として、昔はお寺のサポートもありました。

・しかし現在のお寺は金儲け主義に陥り、多くの宗教者も「釈迦の弟子」ではない人が多いように思われます。

・文明が進んだ現代社会では、人の「心のケアー」が、ほとんどサポートされていないのが実情です。

■・心の平安を保持していくためには、どのような生き方をすればよいのでしょうか。

・それは、信頼できるものとの出会い。夢の実現や希望。憧れなどが不安と恐れを克服し心の平安をもたらしてくれるようです。

・優れた音楽や芸術性のあるものは心を休息させ、先人が残した物語や実話などで希望や憧れが生まれ、本人の信じる世界への積極的な挑戦などが、心の高揚を高めてくれるようです。

・しかし、人は弱いものでなかなか継続してそれらを実現していくのは難しいのです。
・継続し実現するためには先人の教えが必要です。

・昔から優れた先人達がいますが、ここでは2500年前に悟りを開いたと言われる「お釈迦様」の教えから教えてもらうことにしました。

お釈迦様の教え

前提1・・ 生きるということは「苦」が共存するという教えです。
前提2・・ 苦を滅するには、知識が必要だとする教えです。 
前提3・・ 苦を滅すれば、心の平安が訪れるという教えです。

難しい様ですが調べてみましょう。



★仏教を学ぶ    「釈迦の仏教とは」

仏教国

・仏教といえば、東南アジアの上座部仏教(じょうざぶ)や東アジアの大乗仏教(だいじょう)があります。

・上座部仏教の教えは、修行僧が自ら修業して心の安定を悟る仏教です。
・大乗仏教の教えとは、自ら修業した修行僧が、悩める大衆にもその心の安定方法を教えて大衆も救うという仏教です。

・日本は大乗仏教の国で、昔から高僧と言われる人達がいます。
・身近に高僧達の仏教経典の解説書も多いのですが多すぎて何を学ぶかは、なかなか難しいです。
・それに何回も述べますが、いまの日本仏教界には信頼が持てませんので、お釈迦様の教えは難しいのですが自分で調べて学ぶことにしました。


求めるのは「釈迦が直接説いた教え」です。

・釈迦の教えを記録しているのは古い経典の「ニカーヤ」(阿含あごん)があります。
・この経典が『釈迦の教え』を忠実に記録した経典のようです。

・しかし「ニカーヤ」は、バーリ語(古代インド語)で書かれていて読めません。
・経典「ニカーヤ」の中の一部ですが、日本語に翻訳されている経典があります。

・「ダンマパダとスパニパータ」です。

・「スパニパータとダンマパダ」は、日本では大正時代始めに翻訳され紹介された経典です。

スパニパータは「ブッタの言葉」として中村元訳で岩波文庫から出版されています。

・「ダンマパダ(法句経)」は、庶民向けに「釈迦の言葉」をわかりやすく古いインドの高僧たちがまとめた経典です。

仏典の「ダンマパダ」は、仏教経典の中では一番仏教信者に読まれている「仏教の聖書」であると言われています。(世界中でも翻訳されているようです。) 

・もう一つ、重要な経典があります。それは「遺教経(ゆいきょうぎょう)」です。
・「遺教経」とは、釈迦が入滅するとき仏弟子たちに慈愛を込めて説いた釈迦の最後の教えです。

・この経典は別名、鳩摩羅什の漢訳で「仏遺教経」ともいわれています。

・「ダンマパダとスパニパータと遺教経」の3つの経典は、2500年前の釈迦の教えが直接学べる経典だと思います。

・やっと、我々一般大衆にも「釈迦の仏教思想」を直接学べるチャンスが訪れたようです。

・これからの話は、私が自己流で学んだ仏の教えのメモ帳です。
・自己流なので責任は持てませんが参考になればと思い記載しました。   2023/09/記

3経典

目次   

釈迦を学ぶ

釈迦の生涯

釈迦の世界観

苦の滅却法

スッタニパータ

ダンマパダ

遺教経

バラモン教

仏教とはなにか

    
  60 0 2